生活🐌の記録

いるようでいない、いないようでいる

有元利夫

GWに参加した脱出ゲームと、同じ系列の会社がやっている謎解きゲームに参加する。東京都庭園美術館で開催されている有元利夫展との連動企画で題材は都内のどこかに隠された有元利夫の絵を、謎を解いて見つけだすというもの。イベントが終わるまでネタバレ禁止なので謎解きゲームの細かな内容には触れないけれど、ゲームに参加される方は有元利夫展をこの機会に見ることをおすすめします。見て、彼の言葉や作品に触れておいたほうが謎をといたあとの感動が増すこと間違いなしです。

謎解きゲームももちろんおもしろかったんだけれど、有元利夫の絵にすごく感じるものがありました。見てよかった。もともと有元利夫展は地下鉄でよく広告をみかけていて、すてきな絵だなあ、見にいきたいなあと思ってたところ、前々から参加する予定だった謎解きゲームの展覧会だと判明して。最初から気付けってかんじなんだけど笑、なんて偶然!と思ってたんです。だから今日すごく楽しみだった。
有元さんの絵は美しいけれど怖い。淡い水色の空や、女神の絵が繰り返し出てくるんだけれど、丸い大きな肩、手の先を曖昧に描いた腕、太い首はまるで鳥で、これって天使じゃないかと思った。宗教画みたいだったし、様式として繰り返されるイメージが残像として頭に残る。
展覧会の構成も奥へ進むほど彼の深いところに触れる構成になっていてすばらしかった。自然と引き込まれたわたしは特定の宗教は持ってないし、神様の存在はよくわからないけど、彼の絵のなかに一枚だけこれは神様の絵だと思うものがありました。たしか春という絵の一枚前の絵だったんだけど、そう感じたってことしか覚えてない。どんな絵だったか全体はわからなくて、微笑んだような、だけど厳しさをたたえた視線だけが残ってる。ちょっとやっぱり怖かった。自然を怖いと思うのと同じ感じの、怖い。
ちゃんと後半にはまたそういうのは薄まって 息子のためのこいのぼりはえっこいのぼり?って出来で、笑いつつも、あー現世戻ってきましたーってかんじでした。期間中もう一回くらいみにいきたい。

あと、偶然だけど最後にみた年表で、彼の没日がわたしの誕生日で「あ」と思った。そのときちょうどわたしは1才だったんだなあ、なんて思ったりした。