生活🐌の記録

いるようでいない、いないようでいる

140710 #BL読みノック 5首目

髪ながき少女と生まれ白百合に 額は伏せつつ君をこそ思へ(山川登美子)

この歌を教えてくださったホンゴさん(@book_go)は「BL読みは可能ですが、BL読みをするよりも百合短歌として読んだ方が魅力的に感じるのでBL読みをする気になれない短歌」とおっしゃっていて、たしかにとも思いました、が、今回はあえてBL読みします。

これは、転生ものとして考えるととってもわたしは萌えます。
ていうか前世でも結ばれず今生でも結ばれずなんてめっちゃつらいからいますぐだれかしあわせにしてやって…!!というかんじ。

「髪ながき少女と生まれ」と自分を説明すること、それはそこを誇っているのか、残念に思っているか、それはわかりません。ただ髪の長い少女として生まれた、とわざわざ言わなければならないということ。髪の長い少女、というのはイメージとして美しいものとしてあるのですが、それは君への想いが成就する理由にはならない、ということなのではないか。さらに想像だけれど髪の長い少女に生まれることを前世で彼女(彼)は願ったのではないか。願ったにもかかわらず、彼女(彼)は「白百合に額は伏せつつ」、つまり大声で叫ぶようではなく静かに香る百合に向かってきみを想っている。

切ない。