すっかり今年は総括が12月に入ってからとなってしまった。来年のことまだぜんぜん見えておらず、1月のことなどすっかり忘れていて、なんというかなんというかです。
1月
仕事がつらかったことしか覚えていない。年末年始で8年使っていた眼鏡が半分に割れて、新しい眼鏡を買った。あと西橋美保さんの歌集を読んでいた模様。
2月~5月
次の仕事が決まり、消化試合的に毎日を過ごしていた。ツイッターに疲れて日記を再開。
NHK短歌テキストのジセダイタンカのコーナーに短歌を載せていただいた。
ゆきかえりゆらされているみずぎわでゆったりねむるヌーディストたち 平田有
6月
前職を辞めて、中旬から1週間弱、瀬戸内へ旅行。直島や豊島の美術館を巡ったりのんびりしていた。内藤礼さんの作品を観られたのがよかった。わたしはほとんどものをみていなくて、ものをじっと静かに見つめることを思い出す時間だった。
7月
会社を移る。毎日が新鮮で、使っている言葉が大きく違ってほとんどコミュニケーションがとれていないことに混乱しながら過ごしていた。同じ日本語をしゃべっているのに! 男性社会を目の当たりにして少しつらく思っていた。
瀬戸夏子さんとトークイベントも確か7月だった。そうだ、このイベントまでに数か月瀬戸夏子さんとメール交換をしていたのだけれど、イベントの日までにすっかり話しつくしたような気持ちになって当日とつとつとしか話せなかったのだった。
あくまでも個別に。わたしとあなたは別々の人間だから。わたしたち、という幻想にとりこまれないようにしなければならない。
8月
詩客の砕氷船にエッセイを載せていただく。
引き続き職場に慣れることができず、苦しむ。
9月
女性による女性への無意識のバッシングに傷ついていた。わたしとわたしとわたし。きっと連帯はしていけると思いながら、その連帯からこぼれていく自分自身のことを考えていた。
10月
仕事がだいぶ慣れてきて、マイペースに動き始めたのがこのあたりから。11月に向けて本づくりもしていたけれど、今回はずいぶんと他のひとに作業を任せてしまった。わたしはそんなに大変なことはしていない。でも毎月、編集メンバーで会えていたのがすごくよかったなと振り返ると思う。
11月
なんとなくサイトを作ってしまう。11月一瞬だったなあ。仕事で日記を書き始めて、サイトでもぽつぽつ日記を書き始めた。やっぱブログのほうが便利かなあとも思いつつ。
砕氷船に出す勇気がなかった散文もブログに再録。
12月
自分の面倒を見ることを覚え始めて、なにか、ネイルをやってみたり、オイルを買ってみたりしている。なんだか不思議な感覚。
こうやって振り返ってみるとあまりにも覚えていないことが多いし、たぶん下半期は職場に慣れることに精一杯、というかんじだったんだと思う。心療内科通いを再開しつつ、ここ1か月くらいは日記を書くことで自分の気持ちを棚卸している。結婚への反発はこの1年でとんとなくなった。たぶんもう「しないんだろうなあ」みたいなところで落ち着いたのだと思う。
川柳をたんたんとひとりでやっているけれど、「わからないだろう」と言われるとき、「そのこころは」と聞きたくなってしまう。他者のことも、ジャンルのことも、だれだってわからないところからスタートするのではないのか。他者のことだけで言えば永遠にわからないだろうとも思う。わからない、というところからしか、はじめられない。
内側に入って内側の事情を知り慮ることはわたしにはできないだろう。ただ外部の無知な人間のひとりとしてできることもあるはずだと思う。どんどんあほとして動いていきたい。ジャンルのことは知らない。でもわたしはわたしで知っていることがある。そういう風に行き来することがわたしのやりたいことだろうとも思う。
本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさま良いお年を!