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雑多な日記

つくった短歌まとめ 2014

201401

ほのあかるいくもりの日にはお手紙をかくひらがなでお手紙をかく

一夜だけともに過ごしたこいびとの遺骨を口に含むこいびと

にじいろの道だったでしょうつよいつよい人生だからほころびもある

八月のくじらは鳴いて北極の主演流氷たちと口づけ

絶唱のような朝焼け目覚めたらたましいを小さく分けること

201402

さえずりは結晶のよう日曜の朝はひととき子どもにもどる

やさしげなあなたを追ってやさしさに迷う真昼はこんなに静か

まっしろだまっしろだって吠えながら駆けだしてゆくペンは持たない

沈黙せよ沈黙せよ傘はある星ほどもある傘をひらけよ

わたくしの胸に降るのはさみしさできっとあなたはまだ走るのだ

慰みとわかれども雪深い日の吐息を夢に数えてみます

いくつかの失敗に向けやさしさを投げてみているひとり遊びだ

意味もなく言葉を繰りてみるときのほたほたと降る雪のさみしさ

歌っても歌っても間に合わないよデジタルの数字は切り替わる

毎日を捨ててゆくよう生きていてでも残照がいまのひかりだ

201403

ピクニックではないことだけわかってた山手線をみんなで歩く

過去になればこうして文字にもなるけれど、なんていうか空虚だとも思う。あれからしばらくどこでも小さな諍いはあったけれどいまはもうよくわからないところに向かっているような気がして。

201404

やさしさはこの雨のようさしかけられた傘のようまた会いましょう

この日はちせちゃんと映画を見たのでした。

201405

完璧な生に見えます息継ぎの見事なスイマーたちは遠くに

憎しみは描いてもだめつづってもだめチョコレート食べてみている

鎌をもつひとに凭れる 緩みつつあるたましいを護るそのひと

みずいろは宇宙の透けた色だろう見えないぼくが洗われている

メロンパンは詩かもしれないコクコクと牛乳ととも流しこむ(晴れ)

さみどりという名の色をぼくたちは知っているのか大樹を仰ぐ

201407

ほんとうもうそもひとしくひかりおりテキストという地平はみどり

 201408

あいしてるあいしてるって夜毎抜く虫歯を屋根に放ること/永遠

二十一枚目の爪をねだられて蝉の抜け殻に耳をよせる

みんなひとりだと思うときほの青い夜にまぶたは開かれていて

向こう岸のビルがきれいで さようならもういないひとさようなら 夜

201409

でもべつに好きになる必要なんてなかった虹のふもとで遊ぶ

このひとのことは好き 数えおわった羊の群れをつれているひと

201410

(拾うときはやわらかなほうが)そう遠くなく色づいた骨でねむるね

年老いたかたりべはくゆらせているうしなわれたはつこいのはなし 

201411

早足になってるねって言わぬまま追い追い咲うほろびた花野

BL短歌と短歌の違い、はないよなあ、って思いつつ、なんとなく分けてみているのは作ったときの意図の違いなのかなあ。