生活🐌の記録

いるようでいない、いないようでいる

雨季さんから一首

かみさまの庭の芝生を踏むように甘い秘密に犬歯を立てる

雨季さん(@Uki_Ring)のBL短歌から。

これは語るのも野暮であるなあ、と思う。
見たい、という気持ちと、見てはいけない、という気持ちが順番にやってきて困ってしまった。
とにかく光景が美しいのと、ああもう大好きだなあと思ったので書かせていただきます。

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これは静かな雨の日の歌のような気がしてならない。
雨季さん、というお名前から連想したわけではないのだが、水の気配がするので不思議な心地だった。

窓の外では雨が降っている。どこかにあるかみさまの庭にも雨が降っている。
禁じられた場所に踏み込むときの微かな緊張と、たいせつなものに触れるときの甘い感覚が滲むようにして描かれている。それから傷をつけてやりたいような衝動が少し。
空気に水が満ちみちたなかで交わされるふたりの情動がとてもうつくしい。