生活🐌の記録

いるようでいない、いないようでいる

孤伏澤つたひさんから一首

悪の華芽吹きの兆しすでに見ゆ二月僕らの屍を糧に

孤伏澤つたひさん(@tutai_k)のBL短歌から。

ひとは死ののち、土に還る。

少年たちにとって誰かを愛すること、それから世界に受け入れられないであろう感情を持つことは死に値することだったのだろうか。
自らを滅ぼすしかないほどに傷つき、あるいは罰して、土に還るしかなかった。だが世界は残酷にも彼らにいまいちど命を、こころを、関係を、それから恋を与えようとする。

屍となった彼らを糧として、華は根をはり、光のなかに芽吹こうとするのである。
それは罰されるべきものであろうか。再び二人を滅ぼすものであろうか。

その華が咲き誇るとき、彼らはなにを見るのだろう。