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雑多な日記

ひかりあふれる

 月曜日。夕方から学校だったからそのまま帰らず、カフェで軽く食事をした。以前はいついっても満席に近かったそこががらがらになっていて、どうしたんだろうと思いながら照り焼きチキン丼を頼んだ。窓に向いたカウンターのような場所でもそもそとそれを食べているとき、狭い窓から薄紫色の空が見えた。

 東京にいるとき、こんな風にひとりで食事をすることが多かった。

 部屋は一階で朝日がきついし、昼をすぎたらまったく光の入らないところだった。狭いワンルーム。寝るためだけに帰るような、そんなかんじ。自分をヤドカリのようなものだと思って毎日暮らしてた。なかなか自分の居心地の良い場所が見つからなくて。どこにいても違和感ばかりだった。

 ……今はそんなことないなあ、と考えながら寄った本屋でIちゃんの写真見たら、心臓つかまれる気がした。どきっとした。ちょっとだけ怖くなった。「わたし今何も見えていないんじゃ」、そんな風に。

 目の前の出来事は自分が見ようと思わなければ流れていくだけだ。まして、そこに存在する痛みになんて気づくはずない。わたしはいつのまにか、自分ではなく、他人に鈍感になったんだ、と思った。

 本屋を出たところで、一瞬だけ、踏み出す自分の右足をどこにおいたらいいか、わからなくなってしまった。次の瞬間には普通に歩き出してはいたけれど。どこへ向かいたいんだ、そんなもんわたしにだってわかるかい、わかるもんか、と思いながら、とりあえず歩いた。